安田)今回はK2グループの地元である磯子区の小林正幸区長にインタビューさせて頂きます。こんにちは、今日はよろしくお願い致します。
うんめぇもん市(K2)との出会いについて教えてください。
小林さん)H27年に私が磯子区長に就任してから、仕事を通じてK2のお話を伺ったり、青少年の施策について一緒に仕事をさせて頂いたことがきっかけです。
それ以前からうんめぇもん市のことは知っていました。本庁舎に勤務していた時は、月に一度の開催でお弁当を買うのを楽しみにしていました。
安田)ありがとうございます。うんめぇもん市と若者支援の繋がりはご存知でしたか?
小林さん)その当時は繋がっていることは知りませんでした。月に一度販売に来られて、美味しいお弁当を買って食べていましたが、困難を抱える若者たちの自立支援に繋がっている事は磯子区に来てから知りました。
元々土木関係の仕事に携わっていて、街づくり、道路、環境施策をやっていたので福祉的なことは詳しくは知りませんでした。磯子区に来てから福祉分野の高齢者、子育て、生活保護などの福祉サービスの部分は日々勉強中です。若者支援については、テレビや新聞でひきこもりの若者を自立させてゆく事の大変さ、そこに関わる人々の苦労、親御さんの気持ちなど、マスコミ等を通じて知る機会はありましたが、K2で当事者や親御さんの生の話を伺うのは初めてのことでした。
安田)実は私も若者の当事者の親で、息子がK2にお世話なっています。私は現在スタッフとして活動させて頂いています。K2では当事者だけではなく当事者の親御さんも一緒に活動しています。
うんめぇもん市も親御さんが製造や販売のお手伝いを若者達と一緒に取り組んでいます。もっと多くの方に私たちの活動を知っていただけたらと思っています。
小林さん)その活動によってK2を知った人が相談に繋がって、光が見えてくることがあると思うのです。
素晴らしいことですね。ぜひそういう方が増えて欲しいですね。
安田)そう思います。うんめぇもん市ののぼりを見て、若者支援についてどんな活動をしているのか聞いて来られる方も時々います。
安田)K2は約30年磯子区で若者支援の活動していますが、区長からみてどのように感じておられますか?
小林さん)長年にわたり困難を抱える若者の支援をやって来られたこと、30年前の世の中に理解が乏しかった時代から地道に長い活動をされてきたことに頭が下がる思いです。2015年の「なりゆき祭」に伺った時に代表の金森さんの話で『恩送り』という言葉を聞きました。恩返しではなく、「恩送り」。素晴らしい言葉だと思いました。その時に当事者の親御さんの話を聞きましたが、子どもの事で周りにも理解されず、やっとK2に繋がって子どもが自立できた。そこに至ったことを次に同じように苦しむ若者に手を差し伸べて恩を送っていく、その考えにとても感動しましたね。また、イソカツ(磯子区の青少年地域活動拠点)もスタートし、とても期待しています。すでに実績のある団体なので子どもや若者達が安心して活動できる場所にして頂けることと思っています。イソカツはスマホやゲームではなく、生で顔を見て友達と話したり、ぶつかり合いを経験したり、一緒に勉強したりして、本当の友達が出来るそんな場所になって欲しいですね。ぜひ磯子区と一緒にやっていきましょう。
安田)うんめぇもん市についても毎月磯子区で開催していますが、区民の方や職員の方の評判はどうでしょうか?
小林さん)お弁当は評判良いですよ。石巻ならではの海産物を使ったお弁当で良いですね。町内会の方からも開催の案内をして欲しいと聞いています。お弁当は「石巻わっぱ飯」が好きですね。「コッペパン」も美味しかったです。
また、物産では「焼いわし」、「焼かわはぎ」などよく買います。シンプルなおつまみですが、スナック菓子を食べるより体にいいですよ。味も丁度良くて美味しいですね。買いに行った時にレジをしてくれた女性のスタッフさんとお話しました。
石巻から来られた方で被災されて家も流されたと聞きました。
安田)スタッフの亀山ですね。現在は横浜に来ていますが、うんめぇもん市は亀山が被災した事がきっかけでした。
震災の後に亀山が被災したことを知り、横浜のメンバーが亀山を応援するために石巻に向かい炊き出しをしました。
その時に石巻の地元の方々と繋がり、地元の人を応援しようと「うんめぇもん市」がスタートしました。
小林さん)単に物を運んだり資金援助をしたりするだけでなく、石巻の美味しい物を取り寄せて、美味しいお弁当にして提供していること、嬉しく思います。
「石巻わっぱ飯」なんて中々買えないですからね。
安田)これからもお弁当を楽しみにぜひ応援よろしくお願いします。
最後になりますが、読者の皆様にメッセージをお願い致します。
小林さん)磯子区は昨年、区制90周年を迎えました。これからの未来の磯子を支えて行くのは若者です。若者が生き生きと笑顔で活躍できる社会を作って行きたいと思っています。
K2が色々な活動を通じて若者の自立支援をされていますので、ぜひ我々行政と福祉団体や民間のK2と一緒に若者の活躍できる社会づくりをお願いします。
安田)今日はありがとうございました。