うんめぇもん市の活動レポート「やっぺす通信8月号」より
うんめぇもん応援団の記事を抜粋して掲載しています。
今回は横浜市 栄区長 小山内 いづ美さんにインタビューをしました。
吉田)小山内さん、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
まずはK2インターナショナル(以下K2)の出会いのきっかけを教えていただけますか。
小山内さん)私は今年2016年3月まで都内にある横浜市東京事務所(現在は横浜市東京プロモーション本部)に6年間おり、着任して2年目に、東日本大震災が起こりました。
半年後、各指定都市の東京事務所長仲間と被災地を訪問し、石巻のカキ小屋でも、復興状況を伺ったところ、説明をしてくださったのがK2の方でカキ小屋運営を軌道にのせようと頑張って活動されていました。
さらに横浜市として息の長い被災地支援について考えていた時、当時の副所長からK2を紹介され、代表の岩本さん達から活動内容について話を伺うことができました。
初めてK2の見学に伺って印象的だったのは磯子区岡村で運営しているファームですね。
例えば野菜のネームプレートひとつとっても可愛らしい工夫がなされたり、養蜂を初めてみたりと、就労生が様々な工夫を楽しみながら活動している様子に感動しました。
みんな引きこもっていたとは思えないほど生き生きと共同生活されているのを間近に見て、先々、一緒に何か出来たら、と思いました。
2回目は「お好み焼ころんぶす」で行われた「うんめぇもん市応援団交流会」です。
その時石巻から来たメンバーとも再会することが出来ました。
彼らの成長がよく分かりすごいなと思い、K2の活動の幅が広がり、K2を支えるネットワークの確かな広がりにも感動しました。
それから、岩本さんのお好み焼を焼く手付きがプロ並みでびっくりしました(笑)。
吉田)ところで小山内さんはこの4月から栄区長に就任されたとのことですが、東京事務所と比べてどんなところが違いますか?
小山内さん)まずは栄区には自然がいっぱいあることですね。
通勤途中、「いたち川」添いに青鷺、鴨、カワセミまで見かけるんですよ。また、元気なお年寄りが多いですね。
栄区は横浜の中でも1番高齢化率が高い一方で、要介護率が最も低い健康長寿の区なんです。
JR本郷台駅前から閑静な住宅街まで、子供たちとも仲良く花を植えたり、地域活動や文化活動に親しみ、ウォーキングを楽しまれる方々が多いです。
栄区の特徴として、どこの地域も、子供からご高齢の方まで世代を超えて日ごろから仲がいいんです。顔の見える関係を築いてきたので住みやすい区だと思います。栄区の特徴的な取り組みに【セーフコミュニティ都市】として、WHO推奨の国際認証を受けています。これは、事故やけがなどの原因をデータで分析し、地域の方々と改善策を考えていく取り組みのことですが、確実に事故が減り成果が出ています。地元の方、関係団体と行政が一緒に考えられる環境が整ってきたことはありがたいですね。
吉田)お年寄りが元気な一方で、若者支援という側面ではいかがでしょうか。
小山内さん)まず栄区は地方と同じような課題を抱えています。高齢化社会で人口減少、特に若者の人口が減っています。しかも若者の引きこもりが多い、と聞いています。色々なケースがあると思いますが、最近の若者はちょっとしたことで傷つきやすく、一度引きこもりになってしまうと再び社会に出るきっかけをみつけにくいようです。そういう時、話を聴いてくれる仲間がいるとか、外に出るきっかけを作れるよう相談相手の方がご近所にいるとか、気分転換になる催しが身近にあれば、外に出るきっかけになるかもしれません。
吉田)自分自身は引きこもりから外に出るきっかけが東日本大震災だったのですが、自分や家族の力だけでは外に出られなかったと思います。
今でも対人恐怖みたいなところがあって、何かのきっかけで閉じこもってしまった時、声をかけてくれる方が地域にいらしてくれたらありがたいなと思います。
小山内さん)私自身も対人恐怖とまではいきませんがそういうところがあるんです。でも勇気を出して相手の表情や背景から思いをくみ取って、丁寧にお話しすることで仕事の調整がうまくいったことも多いですね。
吉田)うんめぇもん市の好きなメニュー・物産は何ですか?
小山内さん)金華サバのフライコッペパンは美味しいですね。
和風わかめスープは以前からファンで、飲むとホッとするので、実は職場にも置いています。
最近は、吉田さんに教わった紅小海老をよく料理に使っています。
吉田)ありがとうございます。最後に読者の皆様に一言お願いいたします。
小山内さん)自然豊かな栄区、森やいたち川沿いをウォーキングすると気分が晴れます。
また今年は、栄区制30周年を記念して、イベントや催しも沢山予定していますので、是非いらしてください。
吉田)貴重なお話を伺うことが出来ました。小山内さん、ありがとうございました!