うんめぇもん応援団 応援ファイルNo.89 応援メッセージ

東日本大震災から10年を迎えます。震災の発生から約1ヶ月で初めて石巻に向かい、炊き出しからスタートしたジョブキャンプ、うんめぇもん市の活動も約10年を迎えます。石巻に支援に行くだけでなく、美味しい東北の物産を横浜で販売したいという思いを受けとり、一緒に形にしてくださった横浜市の皆様に感謝申し上げます。

今回は、横浜市長の林 文子さんよりメッセージを頂きました。

林 文子さん

甚大な被害をもたらし、多くのかけがえのない命が失われた東日本大震災から、10年を迎えます。
改めて、震災によりお亡くなりになられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表し、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
震災後間もなく、仙台市を訪問した私は、一面をがれきで覆われた沿岸地域を前に、言葉を失いました。先月、震災の余震と見られる大きな地震が東北地方を襲ったとき、真っ先に私の脳裏をよぎったのは、あの光景です。
あれから10年。横浜にいる私たちにできることは何か、と思いを馳せ、現在までに、延べ3,800人を超える市職員を被災地に派遣し、復興に向けて多くの皆様とご一緒に力を尽くしてまいりました。
2011年11月にスタートした、この「うんめぇもん市(よこはま型若者自立塾事業)」は、復興支援がきっかけとなり、今も続いている大切な活動の一つです。K2インターナショナルグループの皆様のご尽力により、横浜市庁舎や区役所で定期的に開催いただき、これまでの開催回数は1,000回を超えました。横浜にいる私たちが石巻の美味しい特産品を購入することで、復興支援につながり、そして被災地の皆様の復興への思いや近況に触れる機会が生まれています。また、ひきこもりや不登校など、生きづらさを抱えている横浜の若者たちは、うんめぇもん市での就労体験や石巻での合宿型の支援プログラムに参加し、石巻の皆様との交流を通じて、社会参加への一歩を踏み出しています。数々の温かい絆を結んできた、うんめぇもん市の活動は、「支援する側」、「支援される側」という枠組みを超えて、お互いが支え合う持続可能な取組として発展し続けています。コロナ禍においてソーシャルディスタンスが必要とされる中、これからも互いに心を寄せ、人と人とのつながりを大切に、この取組の輪を広げていきたいと思っています。
この10年間、余震活動は依然として続いています。被災地では、瓦礫の撤去や道路整備などハード面での復興は進んでいるものの、被災された皆様の心のケアや子どもたちへの支援、産業・生業の再生といった課題がいまだ多く残されています。横浜市は、今後とも、震災の教訓を伝承し、東北の皆様のお心に寄り添った、息の長い復興への取組を続けてまいります。そして、被災地の復興、そして未来を担う横浜の若者のために、「忘れないこと・続けること・進化すること」をモットーとする「うんめぇもん市」をお支えしてまいります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
むすびに、被災された皆様、今も避難されている皆様が、一日も早く、穏やかな生活に戻られることを心からお祈り申し上げます。

うんめぇもん市 報告会&交流会