うんめぇもん応援団 応援ファイルNo.16 〜「 生徒も被災地も、自立を目指して 」〜

うんめぇもん市の活動レポート「やっぺす通信2014年 8月号」より
うんめぇもん応援団の記事を抜粋して掲載しています。

今回は神奈川県立横浜修悠館高等学校 教諭 小俣弘子さんよりお言葉を頂きました。

小俣弘子さん
神奈川県立横浜修悠館高等学校 教諭 小俣弘子さん(左端)

本校は平成20年開校の全国でも珍しい通信制だけの公立高校です。
平成24年度に、K2(K2インターナショナル)との協同で「キャリア活動Ⅰ」という科目を開始しました。
「働く」をテーマに、職場見学、職場実習、インターンシップ、職業人セミナー、講義など、長期のひきこもり経験を持っていたり、アルバイトをしたことがなく、したくても面接に受からない生徒たちにとって、経験と
自信を積み重ねる中で自分のことや働くことへの理解を深め、将来の社会参加と自立に備える内容になっています。
平成24年度は18名、25年度は11名、今年度は13名の生徒が履修しています。職場見学、実習、インターンシップはK2資源を中心に実施しています。
科目開始と同時に、文化祭企画として「うんめぇもん市」を平成24年度より実施し、「キャリア活動Ⅰ」履修生徒数名が販売のお手伝いをさせていただいています。
校門を入ってすぐの中庭にテントを設置し、被災地の物産販売等を行うのですが、最初のうち生徒たちは元気に声を出しての接客ができず、静かにK2スタッフの指示に従っていることがほとんどでした。
それでも時間とともに、少しずつできることが増え、たくさん売れた後の夕方の片付まで楽しそうに行っていました。
2度目の出店となる昨年は、地域の方や本校保護者から、「これ、去年買って美味しかったから、今年も買おうと思っていたのよ。」等の言葉が聞かれ、担当として、生徒の笑顔とともに嬉しい思いをいただきました。
平成24年度の履修生の中には、K2資源でのインターンシップをそのまま続け、石巻合宿にも参加した生徒がいます。
彼は現在も「よこはま型若者自立塾」生として、どんどん自分の可能性を広げています。
今年3月卒業した1名も塾生として自立を目指しています。
本校に限らず、高校を卒業した若者が働き続け、自分の存在が誰かの役に立っていることを実感し、生きる喜びを持って日々を送ることが難しい時代になっています。
様々な課題を背景に持つ通信制高校の生徒が体験と達成感を少しずつ積み重ね、勇気と希望を持って社会へ入って行くための「キャリア活動Ⅰ」から、「うんめえもん市」「湘南・横浜若者サポートステーション」など、本校とK2の協働した支援が継続的に続けられるように努力したいと思っていますし、生徒たちが被災地や他の人々の役に立つ人材になることを願っています。

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